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相続登記手続きは自分でもできる?手順を紹介

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相続登記とは、被相続人から相続人に不動産の名義を変更する手続きのことをいいます。
今回は、相続登記の手続きを自分でできるのか、手順などについて解説します。

 

相続登記手続きは自分でもできるか

相続登記の手続きは、司法書士などの専門家に依頼しなくても、相続人自身が法務局に対して申請することができます。
この手続きは、不動産を取得する相続人全員で行う必要はなく、相続人の1人が代表して申請することが可能です。
相続登記を自分で行う場合、手続きが比較的単純なケース、たとえば法定相続分通りに登記する場合や、遺言書の内容が明確で相続人間に争いがない場合などが考えられます。
書類の収集や作成に時間を割くことができる方にとっては、専門家への報酬を節約できるというメリットがあります。
一方で、相続財産が多数にわたる場合、相続関係が複雑な場合、あるいは、土地の分筆登記や建物の表題登記が同時に必要となる場合などは、手続きが煩雑になり、専門的な知識と経験が求められます。
このような場合は、登記のミスによって手続きが滞ることを避けるためにも、司法書士などの専門家に依頼した方がよいでしょう。

 

相続登記の手順は?

相続登記の手続きは、戸籍証明書の収集から始まり、最終的に法務局への申請と登記識別情報の受領に至るまで、いくつかの段階を順序立てて進める必要があります。
手続きは、主に以下の流れで進みます。

 

戸籍の証明書の取得

相続登記を行う最初の段階として、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本や除籍謄本を取得することが挙げられます。
これは、相続が開始された事実を証明し、法律上の正しい相続人を特定するために欠かせない作業です。
この戸籍謄本を基に、相続人全員の現在の戸籍謄本や住民票なども取得する必要があります。

 

遺産分割協議書の作成

法定相続分とは異なる割合で財産を分けたい場合や、特定の相続人が不動産を単独で取得する場合などは、相続人全員で遺産分割協議を行い、その合意内容を記した遺産分割協議書を作成する必要があります。
遺産分割協議書は、相続人全員の実印が押印され、全員の印鑑証明書が添付されたものが必要です。
法定相続分で登記する場合や、被相続人が有効な遺言書を残しており、それに従って登記する場合は、遺産分割協議書は不要となります。

 

登記申請書の作成

必要な書類がすべて揃ったら、不動産の名義を変更するための所有権移転登記の申請書を作成します。
申請書には、登記の目的、原因、不動産の表示、相続人の住所と氏名などを記載します。
また、申請書には以下の書類を添付する必要があります。

  • 戸籍謄本
  • 相続人全員の住民票
  • 遺産分割協議書または遺言書
  • 遺産分割協議書がある場合は相続人全員の印鑑証明書
  • 固定資産評価証明書

固定資産評価証明書は登録免許税を計算するための根拠となるため、市町村役場や都税事務所などで取得します。

 

法務局への申請

作成した登記申請書と添付書類一式を、その不動産の所在地を管轄する法務局に提出します。
申請方法としては、法務局の窓口に直接持参する方法、郵便で送付する方法が一般的です。
申請書が受理された後、登記官が書類の内容を審査します。
この審査の過程で、書類に軽微な不備があれば、法務局から申請者に対して補正の連絡が入り、定められた期限内に修正を求められることになります。

 

登記完了証・登記識別情報の受領

登記官による審査が完了し、登記が正式に完了すると、法務局から登記完了証と登記識別情報通知書が交付されます。
登記識別情報通知書には、不動産の新しい権利者であることを証明する12桁の符号(登記識別情報)が記載されています。
これは、従来の権利書(登記済証)に代わるものであり、今後、その不動産を売却したり、担保に入れたりする際に必要となる非常に重要な情報です。
登記完了後には、念のため法務局から登記事項証明書を取り寄せ、申請した通りに所有権の変更内容が正確に反映されているかを確認してください。

 

自分で相続登記を行うときの注意点

相続登記を自分で行う際には、法的な義務や費用、手続きの違いなど、いくつか注意すべき点があります。
登記申請を行う際には、登録免許税を納付する必要があります。
登録免許税は、不動産の課税価格(固定資産評価額)に対して1000分の4の税率で計算されます。
この登録免許税は、申請書に貼り付ける収入印紙の形で納付します。
また、相続登記の申請は、不動産を取得したことを知った日から3年以内に行う義務があります。
この義務は、2024年4月1日から施行されたものであり、正当な理由がなく申請を行わない場合は、過料が科されることがあるため、注意が必要です。

 

まとめ

今回は相続登記の手続きは自分でもできるかどうかについて解説しました。
相続登記は自分でも行うことができます。
しかし、登記する不動産が多い場合や、権利関係が複雑などの場合、また自力で行うことが不安な時には司法書士に相談することをおすすめします。